#230 2005年(平成17年)産業連関表における一般機械の重量単価初期値の推計
今回の推計は、2005年(平成17年)産業連関表における一般産業機械、特殊産業機械、その他の一般機械器具及び部品の重量単価初期値の推計についてです。
一般産業機械、特殊産業機械、その他の一般機械器具及び部品の重量単価初期値
一般産業機械、特殊産業機械、その他の一般機械器具及び部品に分類される統合小分類の内訳は、以下のようになります。
- 3011 原動機・ボイラ
- 3012 運搬機械
- 3013 冷凍機・温湿調整装置
- 3019 その他の一般産業機械
- 3021 建設・鉱山機械
- 3022 化学機械
- 3023 産業用ロボット
- 3024 金属加工・工作機械
- 3029 その他の特殊産業用機械
- 3031 その他の一般機械器具及び部品
橘ら(2012)が推計した、これらの統合小分類の平成12年における重量単価初期値は全て同じ値となっていました。
そこで、平成12年の品目別国内生産額表に詳しく見ると、3031 その他の一般機械器具及び部品 に含まれる以下の細品目において、生産量[t]と生産額の両方について記載がありました。
- 3031099201 高温・高圧バルブ
- 3031099202 自動調整バルブ
- 3031099203 給排水用バルブ・コック
これらの細品目の生産量[t]と生産額の値を直接利用して、3031 その他の一般機械器具及び部品 の重量単価初期値を算出すると、橘ら(2012)が推計した3031 その他の一般機械器具及び部品 の重量単価初期値の値と一致しました。
そこで、今回の推計では、以下に述べる手順で、平成17年における上述の統合小分類の重量単価初期値をまとめて推計します。
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平成12年の品目別国内生産額表において、3031 その他の一般機械器具及び部品 に含まれる以下の細品目の各重量単価初期値を推計します。
- 3031099201 高温・高圧バルブ
- 3031099202 自動調整バルブ
- 3031099203 給排水用バルブ・コック
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平成17年の品目別国内生産額表において、上述の細品目の重量単価初期値が平成12年のものと等しいと仮定して、各生産額を乗じて、平成17年の生産量[t]を算出します。
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上記2.で推計した3品目の生産量[t]と生産額を用いて、3031 その他の一般機械器具及び部品 の平成17年の重量単価初期値を推計します。
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上記3.で推計した3031 その他の一般機械器具及び部品 の重量単価初期値が、先述の統合小分類の各重量単価初期値と等しいと仮定します。
3111 事務用機械、3112 サービス用機器
橘ら(2012)が推計した平成12年の重量単価初期値は、3111 事務用機械と3112 サービス用機器で、同じ値となっていました。
そこで、平成12年の品目別国内生産額表を詳しく観てみると、3112 サービス用機器 に属する細品目のうち、3112011101 自動販売機 のみ生産数量[台]と生産額の両方が記載されていました。
よって、今回の推計では、以下に述べる手順で、平成17年の3111 事務用機械と3112 サービス用機器の重量単価初期値を推計しました。
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平成12年の品目別国内生産額表において、3112011101 自動販売機 の生産額に、橘ら(2012)が推計した平成12年の3112 サービス用機器の重量単価初期値を乗じて、生産数量[台]で除すことで、重量換算値[t/台]を推計します。
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平成17年の品目別国内生産額表において、3112011101 自動販売機 の生産数量[台]に上記1.で推計した重量換算値[t/台]を乗じた後、生産額で除することで重量単価初期値を推計します。この値が、3112011101 自動販売機が分類される、より大きい分類である3112 サービス用機器 の重量単価初期値になります。
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上記2.で推計した3112 サービス用機器 の重量単価初期値が、平成17年においても、3111 事務用機械の重量単価初期値と等しいと仮定して、3111 事務用機械を推計します。