#147 2014年(平成26年)大阪府産業連関表の推計を開始
本研究では、都道府県レベルでの地域マテリアルフロー分析(regional Material Flow Analysis;regional MFA)を行うことを目的にしています。
産業連関表と産業廃棄物実態調査の年を合わせる
その際、都道府県単位の産業連関表と産業廃棄物実態調査という2つの統計資料を主に利用することになるのですが、産業連関表の作成対象年(暦年)と産業廃棄物実態調査の調査対象年度を一致させることを意識しています。
(産業連関表は暦年(その年の1月〜12月)で、産業廃棄物実態調査は年度(その年の4月〜翌年の3月)となっていて、完全には一致しないのがもどかしいですが…)
大阪府において、産業廃棄物実態調査はおおよそ5年周期で以下の年度にて実施されています。
- 2010年度(平成22年度)
- 2014年度(平成26年度)
- 2019年度(令和元年度)
上記の年度(正確には暦年)におけるregiona MFAを行うために、上記の暦年の産業連関表を作成する必要があると判断しました。
2013年(平成25年)大阪府産業連関表の推計と精度の評価
ありがたいことに、大阪府は作成基準年以外の年において、「延長表」という形で産業連関表を推計しており、推計方法の概要を公表しています。
そこで、推計方法の概要を元に、公表されている「平成25年大阪府産業連関表(延長表)」を逐一確認しながら、自分の手で平成25年大阪府産業連関表(延長表)を推計することを、投稿#146までで行ってきたわけです。
また、投稿#138において、推計した産業連関表と公表されているそれを比較して、推計の精度を評価しました。
Tachibana et al.(2008)の方法に基づいて、府内生産額の推計値と統計値を比較したところ、相関係数が0.9を超えました。
したがって、推計の精度は高いと判断しました。
2014年(平成26年)大阪府産業連関表の推計に着手
次回の投稿から、投稿#146までで得られた知見を元に、2014年(平成26年)大阪府産業連関表(延長表)の推計に取り組んでいきます。
最初は、府内生産額の推計になります。
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