#252 2005年(平成17年)産業連関表における畜産・農業サービスの初期重量単価の推計(その2)

今回の投稿では、投稿#202で行った、2005年産業連関表における畜産および農業サービスの初期重量単価を再度検討するとともに、変化率下限・上限について設定をしていきます。

初期重量単価の推計方法を整理

最初に、初期重量単価の推計方法について整理を行います。2000年産業連関表における初期重量単価の推計について、部門別品目別国内生産額表から各産業の生産単位、生産数量、生産額のデータを引用することを基本として、各産業の初期重量単価を以下の手順で推計しました。

  1. 産業内製品の生産単位が全て重量表示の場合、それらの値を用いて算出。
  2. 産業内製品の生産単位の一部が重量表示の場合、その一部のみを用いて1. と同様に推計
  3. 産業内製品の生産単位に一つも重量表示が含まれないが、重量換算値が既存の統計資料から得られる場合、その重量換算値を用いて重量に換算
  4. 産業内製品の生産単位に一つも重量表示が含まれず、重量換算値が既存の統計資料を得ることが困難な場合、全国貨物純流動調査(物流センサス)の出荷原単位を用いて重量単価を算出
  5. 既に推計が完了している他の類似の産業と重量単価が同等と仮定して推計
  6. より大きい分類の平均重量単価を利用
  7. 産出物の材料となる投入物の重量を推計
  8. 物量表の値を利用
  9. 産業の産出がないため重量単価を設定しない

2005年産業連関表における初期重量単価の推計についても、上記の方法を踏襲することにします。

0121 畜産

品目別国内生産額表には生産量に関して記載がありませんでした。以下に述べる細品目については、品目別国内生産額表以外の統計資料から生産量のデータを得ることができたので、それらを利用して、初期重量単価を推計します。

0121011001 生乳

物量表に生産量と生産額の両方が記載されていたので、それらの値を直接利用して推計しました。

0121021001 鶏卵

平成17年畜産物流通統計の表番号3-2「鶏卵の月別生産量」における全国の鶏卵生産量の値[t]を直接利用しました。

0121031001 ブロイラー

平成17年畜産物流通調査にブロイラーの出荷量(生体)処理量[t]が記載されていたので、その値を利用して推計を行いました。

0121091001 羊毛

平成17年物量表に生産額および生産量が記載されていたので、それらの値を直接利用しました。

0121099301 食鳥類(除鶏)

平成17年畜産物流通調査に記載のその他の食鳥の出荷量(生体)処理量[t]を直接利用しました。

したがって、初期重量単価の推計方法は2000年次と同じ2.になります。変化率についても、2000年と同様にして、下限を-0.2、上限を0に設定します。

0131 農業サービス

農業サービスは重量を伴う製品を産出しないので、推計方法は9.となり、初期重量単価は、0と推計しました。

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