#241 建設部門の初期重量単価推計
今回の投稿は、建設部門の初期重量単価推計についてです。
建設部門の初期重量単価は、石川ら(2008)の手法を援用します。具体的には、以下の手順に則り、産出品の重量につながる中間投入を合計することで求めていきます。
建設部門の初期重量単価推計
- 平成12年産業連関表基本分類から、推計対象部門の中間投入(行部門)の行番号・分類名・中間投入額を取得します。
- 上記1.で取得した行部門が、推計対象部門の産出品の重量につながる中間投入に該当するかを判断します。
- 上記2.で重量につながる中間投入と判断した行部門の重量単価[t/百万円]を算出します。重量単価の算出方法は、以下のように複数のパターンがあります。
- 部門別品目別国内生産額表において、産業内製品の生産単位が全て重量表示の場合、それらの重量表示を利用して、重量単価を算出。
- 部門別品目別国内生産額表において、産業内製品の生産単位の一部が重量表示の場合、その一部のみを用いて1. と同様に推計
- 部門別品目別国内生産額表において、産業内製品の生産単位に一つも重量表示が含まれないが、重量換算値が既存の統計資料から得られる場合、その重量換算値を用いて重量に換算した後、重量単価を算出
- 部門別品目別国内生産額表において、産業内製品の生産単位に一つも重量表示が含まれず、重量換算値が既存の統計資料を得ることが困難な場合、平成12年全国貨物純流動調査(物流センサス)の出荷原単位を用いて重量単価を算出
- 他の類似の産業と重量単価が同等して推計
- より大きい分類の平均重量単価を利用
- 次式により、対象部門の重量単価M(j)を計算します。(i=行番号、j=列番号)
$$
M(j) = \frac{\sum_{i=1}^{n}M_i ✕ 中間投入額(i, j)}{生産額(j)}
$$